神奈核ニュース No.4(1997.5) 目次


神奈核平成9年度常任幹事の紹介神奈川核医学研究会
  代表幹事
横浜労災病院
渡辺 浩
第190回定例研究会(1996.11)
  放射線治療効果のモニタリングと核医学
横浜南共済病院
 放射線科
池上 匡
第192回定例研究会(1997.2)
  肺血流・換気シンチグラフィ
藤沢市民病院
放射線科
大竹 英二
第194回定例研究会(1997.4)
   神奈核教育訓練
放射性廃棄物の廃棄方法
横浜労災病院渡辺 浩
第194回定例研究会(1997.4)
   神奈核教育訓練
急性白血病の治療
横浜労災病院
内科
平澤 晃
私のパソコン活用術(3)
  私のパソコン活用術は昨年の8月に始まった………
東海大学病院畠山 謙二
家庭サ−ビス(2)警友総合病院金谷 利久
編集後記東海大学病院
  核医学
村上 剛


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神奈核平成9年度常任幹事の紹介
神奈川核医学研究会 代表幹事
 横浜労災病院
渡辺 浩


 神奈川核医学研究会の平成9年度の常任幹事を紹介させて頂きます。平成7年度に奥山さん(市立川崎病院)から代表幹事を引き継いだ当初から未熟な私をサポートして頂いている方々で、概ね担当分野が決まっております。会員の皆様のご承知のとうり、その分野のスペシャリストと言える程、熟練された方々です。

桜田 晃 氏 (横浜市立港湾病院)
 神奈川県技師会等への広報を担当して頂いていますが、その他に我々が最終的な舵取りをする際に意見を頂くなど困った時のアドバイザー的存在です。

村上 剛 氏 (東海大学病院)
 編集担当の責任者として、神奈核ニュースの育ての親であり、原稿の依頼から発行までの全てを殆ど一人でこなす切れ者で、本当は、私よりも代表幹事の器の持ち主です。今年は、神奈核ニュースのみならず機関誌の発刊もお願いしており激務が予想されるが、この担当は村上氏以外には考えられず、神奈核にとって無くてはならない存在です。

大島 正行氏 (県立循環器呼吸器病センター)
 彼は技師学校時代の一年後輩で、6年前に見知らぬ神奈川に来て、途方に暮れていた私を暖かく迎えてくれた一人です。懇親行事を主に担当して頂いており、納涼会等の進行の手際の良さは皆様もご承知のとうりです。また、あの和やかな性格の特徴を活かして、懇親行事の雰囲気作りにも多いに貢献している。

菊池 敬 氏 (北里大学病院)
 この2年間、ワーキンググループ活動を担当して頂いて、今年は、今年度のメイン行事である神奈核200回記念大会の会場等の運営を中心に担当して頂くことになっている。また、顧問をして頂いている石井教授(この4月からは名誉教授)とのパイプ役もお願いしている。

金谷 利久氏 (けいゆう病院)
 この2年間、大島氏と一緒に懇親行事を担当して頂いたが、元々仲が良かったのか解らないが、妙に息の合った連携プレーで手際良く業務をこなしてくれていた。今年は神奈核200回記念大会の財務を中心に担当して頂くことになっている。

米澤 久子氏 (日本鋼管病院)
 紅一点であり、またインビトロに詳しいことなど、色々な意味で貴重な存在である。村上氏と共に編集を担当して頂いているが、今年は機関誌No.11の発刊を中心に担当して頂くことになっている。

川口 晴之氏 (川崎市立井田病院)
 平成9年3月の定例研究会で発表があったように、ワーキンググループの活動を精力的に推進して頂いた。今年はイベントの開催資金として重要なメーカー協賛を一手に引受てもらうことになっている。

石田 定 氏 (横浜市立市民病院)
 今年から常任幹事になって頂くことになった。これから追々と我々に馴染んで頂ければと思っている。今年は、神奈核200回記念大会の実行委員を中心に活動して頂くことになっている。

 以上、簡単ではありますが、担当して頂いている業務を中心に紹介させて頂きました。代表幹事である私をはじめ紹介した常任幹事の皆さんは、神奈川県下の各々の病院からボランティアで各々の担当業務をこなしてくれている。神奈核の常任幹事の仕事は結構大変で、何かと苦労しているものと推察する。しかし、そんな苦労の中にあっても、常任幹事会の雰囲気はとても良く、結構言いたいことを言い合っている。神奈核の運営は大変でも、このような仲間と一緒に行動できることは幸いであり、またこのような仲間と友達になれたことを良かったと思っている。最後に、未熟な私をサポートしてくれている常任幹事の仲間にこの場を借りて感謝したい。



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第190回定例研究会(1996.11)
放射線治療効果のモニタリングと核医学

横浜南共済病院 放射線科
池上 匡


はじめに
 核医学検査の臨床における意義は、CT、MRI などの登場によって大きく変わってきたが、今後も核医学が重要な位置を占める分野のひとつとして、『治療効果のモニタリング』が挙げられよう。これは核医学の特徴である機能情報を解析することで、治療効果の正確な評価、副作用の範囲や程度の正確な評価、再発の早期発見、可能であれば予後の判定、などについて、臨床に有用な情報を得ようと言うものである。今回は放射線照射と脳血流、肺癌及び骨転移に対する治療効果、乳癌温存療法後の再発の検出、食道癌治療後の予後の予測などについて我々の施設での結果を元に考えてみる。

1.全脳照射前後の脳血流の変化
 放射線治療後長期間経過した症例で脳全体の血流が低下することがある。それでは治療直後には脳血流は増加するのかあるいは低下するのか?この疑問に答えるため99m-Tc ECDを用いて、比較的転移数の少ない脳転移患者の全脳照射前後での脳血流を測定した。結果は図1のようになり、転移病巣のある側の半脳平均血流は治療後に増加し、健常側の血流は低下した。血流低下の最も著しかった症例では治療後早期に髄膜播種をきたしたことから、予後との関係について現在検討中である。

2.肺癌の治療効果と副作用
 201-Tl SPECT を用いた肺癌の治療効果のモニタリングは広く行われていることと思われるが、ときにCT、MRI のような空間分解能にはすぐれているものの、機能を反映しにくい検査法に比較してはるかに正確な情報をもたらすことがある。これは治療後の瘢痕等によりCTの画像が viableな残存腫瘍の大きさを過大評価していることによると思われる。一方、放射線肺炎のような副作用の程度や病勢についても201-Tl SPECT で評価することも可能である。

3.骨転移の治療効果の早期評価
 骨転移の診断に99m-Tc MDPは広く用いられているが、カルシウムの代謝を反映しているために治療の効果があっても、長期間集積に変化がみられないことをよく経験する。そこで我々は、ステロイド介在骨シンチグラフィーを行い、比較的早期に治療効果を観察できる方法を検討中である。本法は静注後3時間と24時間の2回のスキャンを行うとともにその間にステロイドを投与し、腫瘍の活動性のある転移巣では比較的洗い出しの遅れることを利用して1カ月以内の早期に治療効果を観察するものである。

4.乳癌温存療法後の再発の検出
 近年乳癌に対する治療法として、温存療法が盛んに行われるようになってきている。残存乳腺内の局所再発の頻度は5%以下と思われるが、腫瘍切除術と放射線照射によって乳腺にしこりが長期間残り、治療前には有効な診断法であるUS、MMGなどの信頼性がかなり低下する。また再発の頻度が低いために、100例を越える温存療法の経験を積んでも1〜2例の再発を経験するのみであり、何が有効であるのか検討すること自体が難しい。我々は、201-Tl SPECT で再発巣が検出できた例を経験し、今後の温存療法後のの患者の経過観察に有効であるとの感触を得ている。

5.食道癌の放射線治療効果
 201-Tl SPECT を用いて治療効果を評価することができると考え、食道癌の放射線治療前後に施行してきたが、治療後にタリウムの集積がほとんど消失するような症例でも早期に死亡することがあり、タリウムの集積と予後との関係について検討してみた。その結果治療前の後期像でのタリウムの集積と治療後の生存期間との間には負の相関関係が得られた(図2)。従って治療開始前にある程度の予後の予想ができることになる。また腔内温熱療法を併用した症例では上記より予想される生存曲線を越える症例が多く、治療法の評価にも使えると考えられる。



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第192回定例研究会(1997.2)
肺血流・換気シンチグラフィ

藤沢市民病院 放射線科
大竹 英二


 肺の主たる機能はガス交換であり、そのために特有の形態・機能的特徴を有している。つまり、一つの気管から分岐を繰り返して形成された多数の終末細気管支以下の細葉と呼ばれる部位で、隔膜をへだてて血流と空気とが相接している。また、肺は上下に長い臓器で、陰圧の胸腔内にあり、重力の影響を受けている。そのために、健常人では上肺より下肺で血流、換気共に多くなっている。
 肺の血流・換気病変は広範囲に生ずることもあるが、部分的に異常を認めることも多く、このような場合、X線写真やCTでは描出できないような局所的な機能異常をとらえることが必要となる。現在のところ、核医学的手法が局所機能異常の診断に最適であり、血流・換気シンチグラフィが日常の検査として汎用されている。そこで、今回は本検査の要点を簡単にまとめ、有用であった症例を提示する。

I.血流シンチグラフィ
 肺血流シンチグラフィには99mTc-MAAが主に用いられている。静注投与された99mTc-MAAは肺動脈前毛細血管床に捕捉され、血中プロテアーゼにより分解される(生物学的半減時間:4〜8時間)。微小塞栓形成血管床は全肺動脈毛細血菅床の1/500程度なので、肺血流や呼吸機能に影響を及ぼすことは極めてまれであるとされている。適応疾患をまとめると表1のようになり、特に肺塞栓症に対しては早期診断のための検査として高く評価されている。

表1 肺血流シンチグラフィの適応
1.肺塞栓症の早期診断,治療効果の判定
2.大動脈炎症候群の肺動脈病変の有無
3.肺門型肺癌の診断,治療効果の判定
4.心および肺内の右→左短絡の評価
5.肺高血圧症の診断
6.肺気腫,肺嚢胞症などの手術適応の判定

U.換気シンチグラフィ
 換気シンチグラフィにはl33Xeガスまたは81mKrガスを利用する。l33Xeガスを用いた場合には表2に示したように吸入相、平衡相、洗い出し相の3つの面から評価を行う。また、血流分布(Q)の評価は133Xe生食水の静注後の呼吸停止によっても行う事が出来る。一方、8lmKrガスの場合は半減期が非常に短いため換気分布の評価が主体となり、肺容量分布や洗い出し相の評価はむずかしい。血流分布の評価は81mKr5%ブドウ糖液を使うことにより可能である。表3は換気シンチグラフィの適応疾患をまとめたものである。
 なお、1回吸入法としては鈴木が核医学ハンドブック(小西淳二編著、金芳堂)に記載している下記の方法が適当と考えられる。1回吸入法:換気バックにl33Xeガス370MBqを注入し、患者1回安静換気量の空気と混和し、機能的残気量レベルよりゆっくり吸入させ、バックの空気を吸入し終った時点で軽く息止めさせ、三方活栓を切り替え、新鮮な空気を全肺気量呼吸レベルまで吸入させる。そこで、l0〜l5秒間息止めをさせ、l回換気量分布を測定する。

表2 肺換気シンチグラフィの方法
1.一回吸入像(One breathing image,V%)
   1回の最大吸気後の換気分布.
2.平衡時像(Re-breathing image,V%)
   閉鎖回路での反復呼吸後の肺容量分布.
3.洗い出し像(Wash out image)
   開放回路での洗い出し.
   平均通過時間(MTT),換気率(λ)
     λ=1/MTT
表3 肺換気シンチグラフィの適応
1.慢性閉塞性肺疾患,気管支喘息,
   気管支拡張症の重症度評価
2.肺塞栓症と慢性閉塞性肺疾患の鑑別
   −血流シンチグラフィで欠損を認めた場合−
3.気道狭窄の評価,治療効果判定
4.気管支と嚢胞の交通性の有無
5.肺癌sleeve lobectomy後の
   残存肺葉の機能評価

V.検査所見
 主な疾患の肺血流・換気シンチグラム所見を簡単にまとめると表4のようになる。
 次に、典型的な所見を示した2症例を提示する。

症例1.72歳、男性。
 肺塞栓症の99mTc-MAAによる血流シンチグラム(図1)である。UrokinaseやWarfarinの投与により、経過とともに血流欠損の改善が認められる。特に、側面像が欠損部位の診断に有用であることがわかる。
症例2.69歳、男性。
 右下葉の肺門部近くに発生した肺癌(偏平上皮癌)症例である。99mTc-MAAと133Xeガスによる血流・換気シンチグラム(図2)では右肺門リンパ節と主気管支への癌浸澗による中・下肺野の血流および換気障害が示されている。胸部X線写真上の矢印は原発巣を示す。

参考図書
1)小西淳二編著:核医学ハンドブック.金芳堂,京都,l996.
2)久田欣一,他編:最新臨床核医学,改訂第2版.金原出版,東京,199l.
3)久田欣一編著:核医学イメージングハンドブック.(株)ミクス,東京,l986.



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第194回定例研究会(1997.4)
  神奈核教育訓練
放射性廃棄物の廃棄方法

横浜労災病院
渡辺 浩


はじめに
 放射性廃棄物に関しては、医療法においても、放射線障害防止関係法令(以下障防法という)と同様に厳しい規定を設けてはいる。しかし、RIの取扱の最初である「入荷」という段階では、法的には放射性医薬品として扱われるためにどちらかというと≒non-RIの感が強い。そのためどこから放射性廃棄物として扱うのか非常に判断に困る場合も生じる。また、核医学検査室の中では、放射性廃棄物と同様に医療廃棄物も当然のように発生する。そして困ったことにそれが「同じもの」を対象とする場合も多い。しかし、現実的には各々の病院で適正な処置がなされていることと推察する。私は、当院において、障防法の対象となる非密封RIを使用する研究室の放射線管理も担当しており、その知験を踏まえながらより実際的な廃棄方法について説明する。

RIの入荷から廃棄までの流れ
 核医学検査室の中では、基本的に配送されてきた放射性医薬品を調整する段階とその放射性医薬品を患者に投与する段階で、放射性汚染物(放射性廃棄物)が発生する。また、患者への投与の段階では、患者の血液の混入等による医療廃棄物も同時に発生する。汚染物は、汚染当初は放射能が高いため、貯蔵庫や廃棄保管室に一時保管し、放射能をバックグランドレベルまで減衰させ、従事者の廃棄作業による被曝を最少となるようにしなければならない。そして最後に廃棄物をドラム缶に組成別の選別梱包を行い、日本アイソトープ協会に引き取ってもらうという流れとなる。

調整と患者への投与
 次に実際に汚染物が発生する過程について説明する。調整と投与の段階では、放射性医薬品が装填されてきた容器またはシリンジ、調整と投与の際に使用したシリンジ、バイアル、注射針、手袋等が汚染物つまり放射性廃棄物となる。汚染物が発生した初期の段階で大切なことは、最終的な廃棄、つまり日本アイソトープ協会に引き取ってもらうためのドラム缶梱包のことを考えながらその処置を行うことである。固形の汚染物は、ドラム缶に梱包して廃棄するが、その組成で凡そ次の3種類に分けられる。
 ・燃えるもの(可燃)
 ・燃えずらいもの(難燃)
 ・燃えないもの(不燃)
 最終的にこの3つに分けて分類するため、汚染物になるものやなりやすいものがどういう組成でできていて3つの分類のうちどれに相当するのかを予め認識しておき、汚染物が発生した初期の段階で簡単な選別作業をしておくと後の処置が楽になる。また、今までの経験から、廃棄物が発生した初期に分類する方が、針刺し事故を起こしにくいようである。後でまとめて行うと針のキャップが取れていたりすることが多く、針刺し事故を起こしやすい。また、針刺し事故の場合には、感染のリスクも負うことになる。
 もう一つ重要なことは、シリンジ内に血液が入ったままでは、そのシリンジは日本アイソトープ協会では引き取ってはくれないということである。(ただし、針の中やシリンジ内にほんの少し付着している場合などは、おそらく引き取ってもらえると思うが?)この場合には、投与時に生食でフラッシュ出来る場合には生食でシリンジ内の血液を洗い流すように投与する医師を教育しておく必要がある。止むを得ず血液がシリンジ内に残ってしまった場合には、汚染した核種に合わせて1〜3日程度置き、少し減衰を待って、凝固してしまわないうちに廃棄処理した方が良い。

一時保管と廃棄
 汚染物の廃棄処理を行う上で問題となるのは、汚染の拡大防止と処理業務を行う者の被曝である。汚染物及び汚染箇所を特定し、汚染物に他の物が触れないようにする必要がある。また、医療用のアイソトープは、特に汚染した初期には放射能が高いため、汚染物からの被曝は少なくない。そのため、汚染物の組成による初期選別後は、貯蔵庫や廃棄保管室等の従事者が比較的常時立ち入らない場所に一時保管するか、鉛等でシールドした容器に保管し、放射能の減衰を待つことが重要である。
 放射能が十分減衰した放射性廃棄物は、最終選別した後にドラム缶に梱包する。その際に、組成による選別が正しいかどうか、シリンジやバイアルは中に血液等の水溶物が入っていないか等をを確認することが重要である。不燃物用のドラム缶に可燃物や不燃物が入っていてもかまわないが、その逆は不可である。

まとめ
 廃棄という作業は、RIを取り扱う以上必要不可欠な行為である。しかし、実際にその作業を行う者にとっては、煩雑でしかも費用のかかる作業である。関東地方では国内唯一の業者である日本アイソトープ協会によって、年1回放射性廃棄物の引き取りが行われている。ドラム缶1本の引き取り費用もばかにならず、費用の面からも計画的な廃棄作業が重要である。
 今回、当院の方法を紹介しながら放射性廃棄物の廃棄方法について説明したが、私などよりも経験豊富な方にとっては、もっと正確な方法を取られていたり、法的に問題があるような箇所もあったかも解らない。従って、今回の私の講演を一つの提案として受け止めて頂いて、これを参考に各施設でベストな廃棄を行って頂ければ幸いである。



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第194回定例研究会(1997.4)
  神奈核教育訓練
急性白血病の治療

横浜労災病院 内科
平澤 晃


 白血病とは、種々の血液細胞の元である造血幹細胞レベルの腫瘍化により、異常細胞が無制限に増殖し、この結果正常な造血が抑制され、また全身諸臓器に浸潤し障害を引き起こす疾患である。その原因としては、一部の白血病でウィルスの関与、放射線障害、化学物質(抗癌剤など)が認められているが、多くの疾患では明らかな原因はない。
 治療として抗癌剤が投与される。現在では成人において、急性骨髄性白血病では40%強、急性リンパ性白血病では30%弱の5年生存率が得られている。これらの成績を上げるためには、抗癌剤治療法の向上、感染症に対する予防・治療の進歩、出血の予防が肝要である。今後も、無菌室を利用したより強力な治療や、さらには造血幹細胞移植症例の増加によりこの分野での治療成績が向上する事が期待される。



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私のパソコン活用術(3)
 私のパソコン活用術は昨年の8月に始まった………

東海大学病院
畠山謙二


 職場での話題はインターネットやメール、仕事の合間を縫ってのインターネット、その結果「これからは情報収集が大切、家族で出かけるときなどはインターネットから情報を得る事ができる、これからの子供はコンピュータができなければ・・・・」など色々考えコンピュータを購入する事に決めた。機種は、DOS-Vマシン、三菱のapricot (あんず)に決定。理由はMac.(リンゴ)もPC- 98も高額だった為、それと核医学にある Mac.は、よく爆弾マークのエラーを出して止まったので別名「腐ったリンゴ」と言われていた。そんな訳で「腐ったリンゴ」より「新鮮なあんず」( apricot)のほうが良い、ということで決めた。コンピュータは家族全員で使えるようにリビングルームに置き、小学校6年生の子は宿題に出された「シルクロード」をインターネットで調べ、1年生の子も「蝉の種類と鳴き声」をインターネットで調べ夏休みの宿題を提出した。料理のレシピ集等で晩御飯等を考え、行楽に行くときもインターネットを利用し、 家族全員でゲームをして十分にコンピュータを使い楽しみ、まさに理想に近い使い方だったのだが、長くは続かなかった、インターネットが珍しいうちは良かったが、インターネットWWWがしだいにWorld Wave Waitingになって、つながり難くなり、飽きてくると誰も使わなくなった。メールは相手がいないので来ないし、料理のレシピ集も、わざわざキッチンからリビングルームに見に来なくなった。ゲームも飽き、行楽も何回も行くわけがなく、暑い日は、コンピュータからの熱風と内部のファンの音でうっとしく、わずか3ヶ月でリビングルームを追い出されてしまったのである。かくして、コンピュータは私の部屋の片隅に置かれ現在にいたっている。最近、冷蔵庫を買いました、大型の冷蔵庫ですが、コンピュータの半分の値段で買えました、考えてみるとテレビもクーラーも洗濯機も電子レンジもみんなコンピュータより安くて我が家の役にたっている、一番高額な電気製品が一番役に立ってないのです、しかし、この原稿は三菱apricotで作成していますし、学会が近づくと原稿を書いたり、スライドを作ったりしています、我が家の役には立っていなくても、私の役には立っています、インターネットやメールも少しずつですが役立でてます、現在コンピュータは、Personal computer状態で、肩身が狭いですが、これからも少しづつ機会ある毎に家族の為に役立てて行こうと考えています。



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家庭サ−ビス(2)
警友総合病院
金谷 利久


 桜も咲いてもうすっかり春になりました。毎年この時期は歓送迎会等お酒を飲む機会が多く家族に対して肩身の狭いおもいをしています。(なんだかんだ理由をつけても結局はお酒が飲みたいだけだったりして・・・・)
このコ−ナ−のタイトルは家庭サ−ビスというよりは酒飲みの罪滅ぼしに変えたほうがよかったりしてもともと料理をするのは嫌いではないので休日は子供と一緒にお菓子を作ったりお弁当を作って近くに花見にいったりしています。
普段仕事に遊びに忙しい神奈核のお父様方たまには子供と一緒に又は奥様と一緒に料理をしてみたらいかがですか?
 今日はレモンム−スの作り方を紹介します。

<レモンム−ス>
  材料     レモン汁   レモン1個分
          卵白    1個
        生クリ−ム   100cc
        サワ−クリ−ム 大さじ4
          砂糖    80g
          水     60cc 大さじ1.5
        粉ゼラチン   5g

1.粉ゼラチンに水大さじ1.5を加えしめらせておく
2.水60ccと砂糖50gを中火にかけ1を加え溶かしておく
3.2をボ−ルに移しレモン汁を加えさます
4.生クリ−ムがつのが立つくらいに泡立てる
5.卵白に砂糖30gを3回にわけながら加え固く泡立てる
6.3の液がトロトロになったら4の生クリ−ムとサワ−クリ−ムを混ぜる
7.6に卵白を加え泡がつぶれないように混ぜ器に入れて冷蔵庫で固める



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編集後記
東海大学病院 核医学
村上 剛


 つい先日までは寒さに震えていたのが嘘のように、近頃ではテレビ等で真夏日という言葉も聞かれるようになってきました。やっと神奈核News No.4を発刊することができました。本来ならば、新年度早々にも皆様のもとへお届けできるようにしたいと思っていましたが、毎号恒例となってしまったズルズル遅れ現象が発生してしまいました。一部内容と季節感が異なることをお許し下さい。
 今年度は、神奈川核医学研究会誌のNo.11の発刊も計画され、編集担当幹事としては大忙しです。研究会誌、ニュースは皆様の原稿がなければ発刊できません。ぜひともご協力のほどお願い致します。
 神奈核Newsは学術だけでなく、いろいろな内容の盛りだくさんにしたいと思います。特集の内容についての要望や、連載希望のコーナーがありましたらぜひご一報下さい。これからうっとうしい梅雨の季節となってきます。皆様もお体をおいたわり下さい。
 投稿・ご要望・お叱り・ご感想等は、下記まで、または、お近くの研究会常任幹事までお願いします。

259-11 伊勢原市望星台 東海大学病院 核医学 村上 剛
TEL:0463-93-1121(内3471) FAX:0463-91-1350
インターネットメールアドレス:mura@is.icc.u-tokai.ac.jp



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