250回神奈川核医学研究会

4月30日:神奈川県民センター

テーマ:3D OSEM処理

講演1:3D OSEMのアルゴリズム

シーメンス旭メディテック核医学グループ:和田 康弘

 3D OSEMは分解能のボケを3次元的に考慮したOSEM法で、その再構成方法を説明していただきました。再構成の基本となるFBP法から、図や数式を交えて非常にわかりやすく説明していただくことができ、難解と思われるOSEM、さらに3D OSEMも理解しやすかったと思います。
講演2:3D OSEMの臨床応用

北里大学病院:伊藤 喜弘

 FBP、OSEM、3D OSEMそれぞれで再構成した、骨シンチ、ガリウムシンチ、タリウム腫瘍シンチの臨床画像の紹介でした。それぞれのMIP画像シネ表示を並べて提示していただくことで、3D OSEMではいかに分解能が改善されているかを知ることができました。講演1を含めて質問も多数あり、非常に興味深い内容でした。
講演3:排水中RI濃度実測の依頼とその測定方法
厚生労働省厚生科学特別研究事業「医療行為に伴い排泄される放射性廃棄物適正管理に関する研究班」ワーキンググループ1-2

横浜市大放射線科 井上 登美夫先生、雫石 一也先生

横浜労災病院放射線部 渡辺 浩

最初に、雫石先生から表記の事業に関する詳しい経緯を説明していただきました。
 目的は医療機関から出される放射性廃棄物等に対して、行政府の合理的な規制(緩和)を訴えるために排水管理の合理的な処理方法について検討することです。現在の医療法で定められている貯留槽設置の義務づけが無くなれば、今後新設される核医学診療施設のコストを削減でき、核医学技術の発展にもつながりえます。そのための実態調査を全国展開の前に神奈川核医学研究会で行いたいということでした。

次に測定法について、渡辺氏から説明していただきました。神奈川核医学研究会参加施設の方は、測定が可能かどうか確認し、渡辺氏に報告してほしいとのことです。

最後に井上先生よりこの研究の重要性が伝えられました。神奈川発のデータで全国の核医学診療を変えていくというコンセプトです。ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。